小説でオカルトなおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの小説でオカルトな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月09日の時点で一番の小説でオカルトなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.5 1 小説でオカルトなアニメランキング1位
虚構推理(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (577)
2347人が棚に入れました
怪異"たちの知恵の神となり、日々“怪異"たちから寄せられるトラブルを解決している少女・岩永琴子が一目惚れした相手・桜川九郎は、“怪異"にさえ恐れられる男だった!?そんな普通ではない2人が、“怪異"たちの引き起こすミステリアスな事件に立ち向かう[恋愛×伝奇×ミステリ]!!2人に振りかかる奇想天外な事件と、その恋の行方は――!?

声優・キャラクター
鬼頭明里、宮野真守、福圓美里、上坂すみれ、浜田賢二、佐古真弓、下山吉光、本山かおり、塙真奈美、後藤ヒロキ、宮田幸季、前田玲奈、飛田展男、大南悠
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

小粋な言葉遊びをできてただらうか

原作未読


どっからみても小説っぽいです。小説とミステリの相性は基本的に良いものかなということで特に抵抗もなく視聴に至る。

“虚構”そして“推理”。
ジャンルはまんまミステリかと。お化け・妖怪・怪奇現象。この作品では“怪異”という表現を使ってます。『夏目友人帳』『物語シリーズ』未視聴のため適切な比較は不可能ですが、この世ならざる者とのやり取り混じりの推理物ということになります。

一概に推理物といっても捻りが加えられていてそこが本作の面白みでしょう。
なんでも目的というものがありましょうが、例えば“犯人捕まえるぞ”“真実はこうだ”というノリは皆無です。本作の主人公らの目的は、“怪異の世界と人間世界とに保たれている秩序の維持”。そのバランスが崩れそうになる、または崩そうという力が働く時に秩序をキープするために最適解を導き出す。そんなお話です。まぁ口八丁でなんとかする手合いですね。

構成は大胆というかある意味リスキー。一話完結または二~三話完結という当初想定とは全く違うものでした。私は好意的に受け止めてます。
{netabare}ルール説明的な第1話。同じくチュートリアル的なエピソードで第2話。その後第3話のBパートからはひたすら“鋼人七瀬(こうじんななせ)”でした。レビュー書きながら知ったのが、あまりエピソードストックが無かったのでそうせざるを得なかったかなということ。実際のところ、鋼人七瀬は5話分くらいあれば十分だったことでしょう。{/netabare}

岩永琴子(CV鬼頭明里)と桜川九郎(CV宮野真守)が主人公になるのでしょうか。ホームズとワトソンの関係ともちょっと違うパートナー。九郎の元カノ弓原紗季(CV福圓美里)も絡んできて賑やかになってきます。
物語構成と同じく好意的に受け止めてるのが紗季のキャラ設定。主役を引き立てるために周囲にはやや愚鈍というか暗愚なキャラを置いてバランスを保っても良さそうですがそれがない。本作でいえば岩永を際立たせるために同性の紗季をやや落とす手法を取らない。
{netabare}岩永と六花が両方ともぶっ飛んでいるというか情に薄いため、常識人の紗季がオアシスのようでした。常識人かつ聡明さがあるので救われておりました。{/netabare}


推理物なのでこのへんくらいにして。
わりとミステリの変化球のようにして臭みがない作品ではありました。そこそこ楽しめた佳作です。



※袋とじ

■岩永

{netabare}なんというか真顔で卑猥なことをたまに言ってくる琴子さん。鬼頭明里さんになんてこと言わせてるんだとこっそり喜んでました。{/netabare}

{netabare}ただし鬼滅の刃から流れてきたちびっ子が観たらダメなやつです。{/netabare}



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

-----


2020.04.08 初稿
2020.10.15 修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 58

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

2020年冬クール開始前から期待の一作、出だしは好調! 第3話後半より「鋼人七瀬事件」に突入!

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第1話を観ました。評価は暫定です。

放送開始前から楽しみだった一作です。作品ジャンルは「伝奇ミステリー」とかそんな感じ。

きっちり1話を使って妖たちの間での岩永琴子の立ち位置であったり、桜川九郎の能力であったりを説明してなおかつ1つの「事件」を次に引きずることなく解決する。でも九郎が何者なのかはハッキリとは明かされず次話への興味を引っ張るという、シリーズ物の第1話としてはかなり上出来なエピソードでした。

琴子のビジュアルと、声や性格のギャップは人気を得る要素になり得そう。視聴継続の判断を1話できっちりとできそうな感じでとても良かったと思います。
== [第1話視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2020.2.3追記:
第3話後半から「鋼人七瀬(こうじんななせ)事件」編に入っています。第1話が原作1巻プロローグ部分をコミカライズ時に膨らませたもの、第2話~第3話前半が原作短編集に含まれていた1エピソードだったのに対して、「鋼人七瀬(こうじんななせ)事件」は原作小説ほぼ1巻全部に相当するので結構話数を必要とするはずです。

作中でアイドル七瀬かりんのSNSアカウントや、「鋼人七瀬まとめサイト」が出てくるのですが、これらをわざわざ作成しているこのアニメの制作スタッフは良い意味でアホです(笑)。

七瀬かりんtwitter: https://twitter.com/karin7se
鋼人七瀬まとめサイト: https://www.kojin7se.com/

第4話に出てきた、作中ドラマ『青春!火吹き娘!』のOP主題歌も力が入っていますね。

2020.3.29追記:
最終話まで視聴終了。

結局、「鋼人七瀬事件」で終わりましたね。原作は短編集も含めて文庫3巻分しかないので、それほど潤沢に原作エピソードがあるわけでもないということを「こんなものか」という気もしますが、1クールのアニメ作品として見ると「鋼人七瀬事件」に尺を使いすぎてテンポが良くないという見方もあると思います。

私の場合はそこは置いて映像化自体を喜んでいた口ですが、合わない人もけっこういたんじゃないでしょうか。

作画は画が崩れたりはしないのですが、なめらかでない動きなどもあって手放しに「良い」というほどでもないです。(それでも最近だと良い方かも?)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 55

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

妖怪や規格外の化け物相手に、ハッタリと嘘八百で勝つ、濃い女の子キャラが素敵(^^)

4話まで放送されたところですけど、
今期ちょっと多めな、ミステリー系では、
いちばん楽しいかも?

主人公の琴子ちゃんが、抜群に可愛い(≧▽≦)
可愛いって意味の可愛い、じゃなくて、
凄くわがままで、濃い性格してて、
それが面白いんです(*^。^*)

1話完結タイプのミステリーアニメじゃないみたいなのが、ちょっと残念ですけど、
キャラの設定とデザイン、
凄くいいと思います。

お話がこれから、どういう風に展開するのか、
全然わからないけど、
これからに凄く、期待しています(*^^*)



~~~~~~~~~~
観終わって感じたこと。
ちょっとがっかり。
で、評点下げちゃいました。

琴子ちゃんのキャラは、ウソで真実に勝ってしまう頭脳も、
キャラデザインも、濃お~い性格設定も、
とっても好きなんですけど、
お話しのほとんどは、鋼人七瀬との対決。

もっと、
最初の方の、
図書館の化け物とか、
沼の大蛇の話みたいな短いエピソード、
いっぱい積み上げて
観せて欲しかった、というのが本音です。

原作準拠らしいからしょうがないんですけど、
琴子ちゃんと九郎先輩コンビの屁理屈&超常能力を、
いろんなエピソードで観たかったと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 49

60.2 2 小説でオカルトなアニメランキング2位
帝都物語(OVA)

1991年9月27日
★★★★☆ 3.2 (15)
95人が棚に入れました
明治40年。実業家渋沢栄一が中心となり、天皇家のアドバイザーを務める土御門家の陰陽師・平井保昌らが加わって、帝都東京を軍事的のみならず霊的にも世界最強の都市に改造しようという秘密計画が進められていた。だが、時を同じくして、この帝都改造計画のメンバーの一人である大蔵省の官吏・辰宮洋一郎の妹・由佳里をつけ狙う黒い影が現れる。東洋の呪術を操る魔人・加藤保憲である。彼の目的は、帝都崩壊。強い霊能力をもつ由佳里を媒体にして、日本全土を破壊するだろう威力を持つ平将門の霊を目覚めさせようとしているのだ。そんな加藤の計画を知った平井は、加藤との壮絶な戦いに挑むのだが…。

ひげ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

大正桜にグロテスクの嵐

非常に有名な原作です。勝新の映画も有名です。
なんといっても加藤役の嶋田さんね。
新映画の時に仮面ノリダーと戦ってなかったけ?
学校の加藤君たちはみんな嶋田さんのマネをな・・。

このアニメを見ると、原作の後年に与えた影響の大きさを感じることができるかと。
アニメ漫画だとサイレントメビウスが有名フォロワー?
極最近でもどこかでみたことある展開、アイテム、設定、演出、そして中二っぷり。まさに愉悦。

タイトル通りサクラ大戦はあきらかにこのパロディ。
実写の新しいほうは『帝都大戦』という題名でして・・・。

アニメ版おもしろいんです。かっこいいです。
でもグロです。鬼畜です。
下請けがガイナックスだったような気がします。
ただひとつゆるせないのが加藤のコスを後期でかえちゃったんすよ・・。軍服超かっこいいのに。

パケ画がシャドルーの総帥みたい?お察しください。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 13
ネタバレ

おなべ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

加藤保憲…帝都を呪う者なり

原作は1985年に発表された荒俣宏の小説。
平将門の怨念により帝都の破壊を目論む魔人「加藤保憲」とその野望を阻止するべく立ち向かう人々を軸とした伝記作品です。


この作品…世界覧が非常に魅力的です。
五芒星の白手袋をはめ、陸軍将校の軍服をまとった謎の魔術師、加藤保憲。帝都を舞台に繰り広げられる能力者や陰陽師たちのサイキックバトル。後発の作品に多大な影響を与えたであろうオカルト・科学入り交じった設定は浪漫を感じます。
明治、大正当時の時代背景が忠実に作られていて、人々の和洋折衷取り入れた服装や小道具も一つ一つ丁寧に描かれています。登場人物がトコトコ何気なく歩いている美術背景もしっかり描き込んでありました。


さて、肝心の内容となりますと…。
緻密な内容を細やかに述べている原作を、そのまま映像化は中々出来るはずもなく、OVAで尺も限られていることもあってか、重要箇所をポンポン早いテンポで展開させていく為、原作未読の方も既に読んだ方も内容を追っていくのに精一杯です。
外道陰陽師加藤保憲と良いもん陰陽師たちがよくバトルするのですが「それは一体どのような魔術でどんな効果があるのか」説明皆無でガンガン行くので、こちらからすると「なんかすんげえバトルをしてるぜ…」と思うしか術はなし。「馬鹿め…奇門遁甲を自ら解除しおって」なんて専門用語が突如出て来ます。式神はわかるけど"奇門遁甲"をパっと頭で浮かべるのは難しいものです。
1・2話はまだしも3・4話は恐るべき急スピードであっちやこっちやに話が飛び進みます。演出で上手く流れを作っているけど、やっぱり唐突感否めない場面が多々あるのでゆっくりストーリーを味わいたかったですね。


膨大な人物に見せ場を作るのは流石に無理があるもので「この人どんな役割だっけ」とど忘れしてしまうキャラが少々いました。しかし主要人物はしっかりキャラが立っていました。特に辰宮家を巡る愛憎まみれた修羅場は見所です。
辰宮洋一郎は家庭を顧みないワーカーホリックな兄ちゃんですが、過去に妹と一線を越えてしまい、それでも妹への愛が止まりません。
辰宮由佳理は愛おしい乙女な妹ですが、お兄ちゃんラブな上、魔人・加藤と関わったためにだんだん気がふれていきます。
そんな由佳理を心から愛し執着する洋一郎の友人・鳴滝純一。
…文章で書いただけでも昼ドラかっていうくらいドロドロしていますわ。サイキックバトルの影で見え隠れする兄妹の禁断の関係は、眉唾物でビックリ仰天の連続でしたね。
{netabare} 辰宮由佳理…序盤は周りに振り回される弱々しいヒロインで、自己主張も別段ないため感情移入し辛かったです。でも後半になるにつれて、意識が宙に舞ってしまった病人のような風貌になっていったのは気の毒でしたね。
驚いたのが、てっきり加藤との間で出来たと思っていた雪子が、兄・洋一郎の娘だったこと!そうだったのか…確かに2話で妹との怪しげな場面は描かれていましたけど。
更に衝撃だったのが4話で明かされた、兄と妹がワケありになったであろう如何わしい回想シーン。あんな生々しい演出をよくやってのけたものです。何でもこの作品には「エヴァンゲリオン」に携わったスタッフがいるとか。それを聞いてものすごく納得しました。{/netabare}

でもやはり…魔人・加藤保憲のインパクトにはどれも劣りましょう。
実写映画で演じた嶋田久作があまりにもハマり役だった為か、今作の加藤のビジュアルは嶋田さんそっくり!声も嶋田さん本人が務めています。
ヒロイン誘拐するし帝都破壊しまくるし悪者であることは間違いないのに、なんて魅力的なキャラクターなんでしょう…。痩せてのっぽな身体に軍服をまとうシルエットが先ずカッコいいのなんのその。若干滑舌が宜しくない時もありましたが、嶋田久作の声が渋くて貫禄を見せてくれます。
加藤保憲はどういう魔人で何で帝都を破壊したいのか、肝となる謎がおざなりで消化不良でしたが、帝都を破壊するべく血反吐吐きながら全力投球で魔術を唱える真摯な姿に、何だか応援もしたくなってしまいました(笑)
{netabare} 巫女さんと加藤の愛憎関係は良かったですね。加藤の人間味がちょっと見えました。加藤も引いた巫女さんの最強無敵究極観音菩薩パワーは流石に反則ではないかと(笑) {/netabare}

説明不足な面も多いですが、原作を知る上で最低限な内容は抑えているのではないかと感じました。ダークヒーロー加藤保憲の魅力は十二分に堪能出来ると思います。後期に出て来る最強の巫女さんとの交流はもっと時間を掛けて見たかったですね。
監督は劇場版銀河鉄道999を手掛けたりんたろうさん。999でも薄々見せた不気味なタッチが今作では発揮されています。エログロ際どいシーンが容赦ないので人を選ぶかもしれません。

最後に余談…。
本作では今は亡き塩沢兼人さんが、シスターコンプレックスの困った兄ちゃん辰宮洋一郎を演じています。クールなボイスを保ちつつも妹の愛が止まらないため「わかってるよぉ!」とか「ゆかりぃ…!」とか、塩沢さんの演技の新鮮な一面を見れたような気がします。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 11
ページの先頭へ